短時間のランニングでも効果はある? 忙しいランナーの練習の考え方
走る時間をつくろうと思っていたのに、仕事や家のことを終えたら、残っているのは20分、30分。「今日は短くしか走れないし、やめておこうかな」。そんな日はありませんか。
短時間のランニングでも、目的に合った練習にすることはできます。大切なのは、限られた時間で何をしたいのかを考えること。走る習慣をつなぎたいのか、身体の動きを確かめたいのか、大会に向けて練習を積みたいのか。同じ30分でも、その位置づけは変わります。
今回は、忙しいランナーが短い練習時間をどう使うか、科学的な情報との付き合い方も含めて考えてみたいと思います。
短時間のランニングには、どんな効果がある?
まず、「効果」という言葉を少し分けてみましょう。5kmの記録を伸ばすことと、フルマラソンを走り切ることでは、確かめたい変化が違います。
普段から走っている男女18人を対象にした研究では、それまでの練習を、速さを変えながら走る週3回の練習に置き換えたグループで、7週間後に5kmの成績が改善しました。走行量を減らしても、内容の組み立てによって成果につながった例です。[1]
ただし、これは少人数のランナーが、決められた方法を続けた結果です。短く走れば何でも同じ効果が出る、フルマラソンにもそのまま当てはまる、とは言えません。また、通常の酸素環境での研究であり、低酸素トレーニングの効果を調べたものではありません。
短時間だから意味がない、と切り捨てる必要はありません。そのうえで、「何に対する効果を求めているか」をはっきりさせると、今日の練習を選びやすくなります。
忙しい日は、練習の役割を一つに絞る
例えば、走る習慣を途切れさせたくない日なら、無理なく走れる範囲で外に出てみる。身体の動きを確かめたい日なら、速さを求める前に、呼吸や足の運びに目を向けてみる。短い時間にも、いくつかの使い方があります。
ここで気をつけたいのは、「短時間だから、その分きつくしよう」と毎回考えてしまうことです。時間がない日ほど、仕事や生活の疲れが重なっていることもあります。その日に確保できた時間だけでなく、体調や前後の練習も合わせて内容を決めたいところです。
仮に、平日は30分ほど、週末にはもう少し時間を取れるとしたら、平日の短い練習と週末の練習で役割を分ける考え方もあります。毎回、一度にすべてを詰め込む必要はありません。
今日の練習で大切にしたいことを、一つ決める。それだけでも、走った距離以外に振り返れることが増えていきます。
30分をどう使ったか、記録に残してみる
短時間の練習を続けるなら、時間や距離に加えて、終えたときの感覚も一言残してみてください。
「今日は会話ができるくらいの余裕で走れた」「途中から呼吸が忙しくなった」「走り始めは脚が重かった」。こうした言葉があると、同じ30分でもその日の様子を思い出せます。
練習を評価するときも、一回ごとに成果を出そうとせず、数回分を並べてみる。予定していた練習を続けられているか、無理が重なっていないか。忙しい生活の中では、こうした振り返りも、練習を組み立てる手がかりになります。
「科学的」「短時間で効率的」を、どう読むか
トレーニングを調べていると、「科学的な方法」「短時間で効果的」といった言葉に出会います。関心を持つきっかけになる言葉ですが、見出しの先も確かめてみたいところです。
研究の対象は、運動を始めたばかりの人なのか、普段から走っている人なのか。どのような運動を、どれくらいの頻度で、何週間続けたのか。そして、変わったのは体力の測定値なのか、実際の走る記録なのか。
こうした条件が分かると、自分の練習との共通点や違いが見えてきます。「科学的」と書かれていることに加えて、その説明や出典までたどれるかどうかを、情報を選ぶ目安にしてみてください。

30分の練習場所として、低酸素ルームという選択肢
練習内容とともに考えたいのが、走る場所です。短い時間を確保できても、雨で予定を変えたり、走るコースに迷ったりすることがあります。
P2Mでは、品川区の荏原町・中延に、ウォーキングやランニングができる低酸素ルームをご用意しています。いつもの練習に室内で動く時間を組み合わせたい方に、知っていただきたい選択肢です。
利用は1回30分・予約制。各施設、月額11,000円(税込)で通い放題です。契約は施設ごとになります。各回の利用後はいったん退出し、10分のインターバルを挟みます。なお、30分は利用時間のご案内であり、運動効果を保証したり、屋外での長時間の練習と同じ効果を示したりする数字ではありません。
低酸素の研究については、低酸素トレーニングは短時間でも効果がある? 科学的根拠から考えるで詳しく紹介しています。
限られた時間の中で、どんな練習なら続けられそうか。場所や利用方法も含めて、ご自身の生活に合うかを確かめてみてください。
[1]Gunnarsson TP, Bangsbo J. The 10-20-30 training concept improves performance and health profile in moderately trained runners. J Appl Physiol. 2012;113(1):16–24. doi:10.1152/japplphysiol.00334.2012

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